このブログ記事は、地酒専門店「酒逢(さけおう)」が、入荷ごとに実際に開栓・試飲して記録しているテイスティングレビューです。商品ごとの香り、口当たり、旨み、余韻、飲み方、相性の良いおつまみを、購入前の判断材料としてできるだけ具体的に紹介しています。

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「さらり」と「とろり」の黄金比 | 出羽桜 純米大吟醸 雪女神 四割八分、バナナと洋梨が織りなす秀逸なバランス

「さらり」と「とろり」の黄金比 | 出羽桜 純米大吟醸 雪女神 四割八分、バナナと洋梨が織りなす秀逸なバランス

【定番酒・酒逢店主の味見ログ再投稿】

こちらの投稿は、当店が自信を持っておすすめする各酒蔵の「定番品」のテイスティングレビューを再構成・再投稿したものです。

大人気商品だからこそ定番化され、年間販売用に作るからこそ「この味でこの価格でいいの?」となりがちな定番酒ですが…、季節限定品とは異なり、常に安定したクオリティなので、わざわざ入荷のたびに味見やレビューはしておりません。

しかし2025年に通販サイト立ち上げた際に、改めてテイスティングした詳細を再投稿しますので、ぜひご参考になさって下さい。

※ブログ内の価格表記は投稿当時のものです。価格改定が行われている場合がございますので、最新の価格は必ずリンク先の通販ページにてご確認ください。


今回は、山形酒米の集大成とも言える「雪女神」を贅沢に使用しながら、驚きのコストパフォーマンスを実現した「出羽桜 純米大吟醸 雪女神 四割八分」のレビューをお届けします。

#出羽桜純米大吟醸雪女神四割八分
2057円/720ml 3960円/1800ml
(日本酒度 -3 酸度 1.3 精米歩合48% alc 16度)

*** 圧縮6行お酒紹介🍶 ***

① 関連ワード:出羽桜/でわざくら/出羽桜酒造/山形県/純米大吟醸/雪女神/山形酵母
② 無理矢理ひと言で →【”雪女神”の純米大吟醸、お値段以上うっとり高品質😁】
③ 万人受け度  ★★★★★★★★
④ ストーリー性 ★★★★★
⑤ 推奨飲み方:キンキン・常温
⑥ お勧めのアテ:里芋の煮物、酒盗、焼き鳥つくね、すき焼き、銀だら西京焼き、つぶ貝煮付け

より詳細は以下の文章をご参照😁

*** 圧縮終わり ***

公式案内を以下引用

“山形酒米の集大成「雪女神」をより気軽に楽しんでいただきたいとの願いから、精米歩合48%の純米大吟醸を仕込みました。
しなやかで透明感のある味わいをお楽しみください。”

とのこと!

■ “雪女神”は、山形県が約18年をかけて開発した、純米大吟醸など高精白の高級酒造りに特化した酒造好適米
■ 開発の出発点は「山田錦」への依存度低下と、山形の独自品種の追求
■ “出羽の里”と”蔵の華”の交配。選抜にかなり時間をかけて2015年に品種登録
■ 大粒で高度精米に強い/低タンパク質/心白発現が良い/すっきりとした味わい…、まさに高級酒醸造にぴったり

そしてこの「出羽桜純米大吟醸雪女神四割八分」は…

■ その高級志向の酒米「雪女神」を使いながらも
■ 価格を抑えつつ普段遣いで楽しんでもらいたい

という思いで2018年に発売されたお酒です❄️☃️

さて、お味は…

開栓時無音。上立ち香は…控えめながらお上品、でも旨味も感じる。
口当たりは…極めて滑らか😲”さらり”と”とろり”の中間くらい、綺麗に滑らかに口中に広がる。

香りは…バナナのような、カスタードクリームのような。
ジュルジュルと味を探ると、奥の方から洋梨のような香りも。
酸は控えめながら僅かに味を引き締める。

全体として、華やかだけど派手じゃなくお上品。優しい甘みと旨味を感じるけど…とっても柔らか。
喉を通して後も、香りの余韻と、わずかな酸のチリチリがが心地よい😁

バランスが秀逸過ぎて、どの要素を褒めて良いのか選ぶのが非常に難しいレベル、素晴らしいまとまりの逸品。

合わせるおつまみ、具体名を言うなら…
里芋의煮物、酒盗、焼き鳥つくね、すき焼き、銀だら西京焼き、つぶ貝煮付け

こんな感じでしょうか…和食ならだいたいカバーしてくれるオールラウンダー食中酒。

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① このお酒を造っているのはどんな酒蔵ですか?特徴も教えてください

返答: 山形県の出羽桜酒造さんです。以前、酒蔵ガイドとしてまとめた概略を引用してご紹介します。

「吟醸の出羽桜」として知られる、山形・天童の出羽桜酒造。

80年代「桜花吟醸酒」で吟醸酒ブームを切り開き、吟醸酒を“日常の美味しい酒”にした立役者。

自社精米・低温貯蔵・脱酸素装置…、品質への投資は惜しまず、今も着実な進歩を続ける質実剛健な酒蔵。

現在、当店では出羽桜酒造さんの商品を48種類取り扱っております。酒蔵のより詳しい説明や、こだわりが詰まった商品の概要やラインナップの紹介は、こちらの専用ページで詳しくご覧いただけます。
👉 [ 出羽桜酒造 の酒蔵ページはこちら ]

② 特定名称分類(純米・吟醸など)の捉え方について

質問:そのお酒の特定名称を見れば、ある程度の味の傾向はわかりますか?

返答:特定名称は、あくまで原料や精米歩合による分類ですので、いわゆる”当社比”のようなものと考えて下さい。「その蔵の商品の中」ではある程度の傾向は把握できます(純米は純米吟醸よりも旨味があり、純米大吟醸は透明感や高級感がある…など)。しかし一般的にお酒を選ぶ場合は、ひとつの酒蔵の商品ラインナップ内で選ぶことは少なく、複数の酒蔵のお酒の中から選ぶ場合は、それほど明確な指標にはなりません。仕込み水・酒米・酵母・酒母・温度経過…など、日本酒の味は無数の分岐によって左右されるので、特定名称は参考程度で把握されることをお勧めします。

③ スペック(数値)による味の予測について

質問:酒米、酵母、日本酒度などのスペックから、味を予測することはできますか?

返答:正確には予測できません。数値や原材料の種類はあくまで「点」に過ぎず、それらが複雑に絡み合って日本酒の風味を形成しています。例えば「〇〇米のお酒」を何種類か飲んで、どれも美味しかった場合でも、それは「〇〇米が優れた米だから」ではなく、「その米の特性を理解した造り手が、そのポテンシャルを引き出す造り(精米や吸水や温度管理…など)をした結果」だと思って下さい。

同じ米、同じ酵母、同じ数値でも、蔵の仕込み水や設備、造り手の技術や手のかけ方で驚くほど味は変わります。スペック表を見てお酒を選ぶ時、例えば「生酛」「純米」「〇〇米」「△△酵母」とあった場合は、「カテゴリ:時代劇」「演目:忠臣蔵」「主演〇〇」「助演△△」と書いてあるようなものです。もちろん監督さんはその酒蔵さんです。「どんな作品なのか楽しみだ」といったスタンスで楽しむことをお勧めします。

④ 醸造アルコールについて

質問:醸造アルコールが添加されているお酒は避けたほうがいいですか?悪酔いすると聞いたのですが…

返答:残念ならが「純米=善、アル添=悪」と考えている方が一定数いるのは事実ですが…、醸造アルコール添加はむしろ「キレ」や「香り」をデザインするための、高度な技術の一つであり、醸造アルコール→悪酔いと直結するものではありません。一般的に…、吟醸香(=高級エステル香)はアルコールにのみ溶けるので、アルコール添加をしたほうが香りを多く保ちやすいこと、また口当たりの滑らかさやキレが良くなるという点で使用されているものが多いので、もしかするとその「悪酔いする」と言っていた人が悪酔いしたのは…、飲みやすくて飲み過ぎてしまったのかもしれません。

⑤ 失敗しない「選び方」のコツ

質問:自分の好みに合うお酒を、どうやって見つければいいですか?

返答:御覧頂いた「酒逢店主のテイスティングレビュー」に記載のあるスペックを参考程度に見たうえで、どんな香りや口当たりなのかもサラッと確認して、特に「おすすめされているおつまみ」の傾向をチェックしてみてください。「〇〇のような香り」「〇〇な口当たり」といった感想は個人差も発生しますが、「このお酒、〇〇に合いそう」という感覚は、一番ズレが少ない共通感覚であると考え、必ず少なくとも数種類のおつまみ名を記載していますので、ご参考にして下さい。

⑥ 日本酒という「趣味」の楽しみ方

質問:自分にとって「正解の1本」をどう探せばいいですか?

返答:日本酒の「合う・合わない」は、その日の体調や疲れ具合、一緒に食べる料理、さらには一人で飲むか、誰と一緒に飲むか…でも変化します。また「自分の好みの方向」ですら、時間とともに変わっていくものです。正解を求めるよりも、「今の自分にはこれが心地よい」という一期一会の変化を楽しむ中で、無限のバリエーションに触れ、その探求のプロセス自体を楽しむのが、日本酒という趣味の醍醐味だと考えています。