このブログ記事は、地酒専門店「酒逢(さけおう)」が、入荷ごとに実際に開栓・試飲して記録しているテイスティングレビューです。商品ごとの香り、口当たり、旨み、余韻、飲み方、相性の良いおつまみを、購入前の判断材料としてできるだけ具体的に紹介しています。

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時間だけが成し得る「美しい熟成」 | 出羽桜 枯山水、3年の眠りを経て円熟した逸品

時間だけが成し得る「美しい熟成」 | 出羽桜 枯山水、3年の眠りを経て円熟した逸品

【定番酒・酒逢店主の味見ログ再投稿】

こちらの投稿は、当店が自信を持っておすすめする各酒蔵の「定番品」のテイスティングレビューを再構成・再投稿したものです。

大人気商品だからこそ定番化され、年間販売用に作るからこそ「この味でこの価格でいいの?」となりがちな定番酒ですが…、季節限定品とは異なり、常に安定したクオリティなので、わざわざ入荷のたびに味見やレビューはしておりません。

しかし2025年に通販サイト立ち上げた際に、改めてテイスティングした詳細を再投稿しますので、ぜひご参考になさって下さい。

※ブログ内の価格表記は投稿当時のものです。価格改定が行われている場合がございますので、最新の価格は必ずリンク先の通販ページにてご確認ください。


今回は、山形県・出羽桜酒造が「美しい熟成」を追求して醸す、唯一無二の逸品「出羽桜 三年熟成大古酒 枯山水」のレビューをお届けします。

#出羽桜三年熟成大古酒枯山水
2057円/720ml 3960円/1800ml
(日本酒度・酸度:非公開 精米歩合 55% alc 15度)

*** 圧縮6行お酒紹介🍶 ***

① 関連ワード:出羽桜/でわざくら/山形/本醸造/小川酵母/熟成酒/火入
② 無理矢理ひと言で →【時間だけがなし得る成長。美しく枯れた絶品食中酒】
③ 万人受け度  ★★★☆☆
④ ストーリー性 ★★★★☆
⑤ 推奨飲み方:常温・お燗
⑥ お勧めのアテ:揚げ出し豆腐、切り干し大根煮、海老塩焼き、焼き鳥(レバー)、いわし丸干し、つぶ貝煮付け

より詳細は以下の文章をご参照😁

*** 圧縮終わり ***

公式HPの記述は以下

”その昔、人々は酒を蓄えて、3~5年をかけて濃く香美にし、楽しんだそうです。
「枯山水」は熟成酒の素晴らしさを、現在に再現しました。
淡麗の酒が、3年間の眠りの中で円熟し、まろやかに成長します。
1984年の発売以来、「美しい熟成」を目指して進化を続けています。”

とのこと。

>美しい熟成

そうなんですよ〜😁

さて、お味は…
開栓時無音。色はうっすら黄色みが見えなくもない程度の透明。
上立ち香はカラメルのような黒糖のような、上品に枯れた香り。

まずは常温で。
口に含むと…柔らかでさらさらな口当たりの一方、少しだけザラッとした感覚も…
まるでザラメが溶け込んでいるかのような、上品で枯れた甘みがアクセントに。

香りはカラメル・黒糖、その奥に爽快なレモンのような香りも絡む。
このまま常温でのいいからずっと飲んでいたくさせるような…、素晴らしいバランス。

お燗をしてみると…
香りが開くと先程のカラメル的な香りが少し収まり、焼き芋のような香りと熟した柑橘のような香りが前面に。
ザラッとした舌の感覚は急に影を潜めて、滑らかで極めてさらさらに。

>淡麗の酒が、3年間の眠りの中で円熟し、まろやかに成長

してますねぇ😁

どんな手の込んだ造り方をしてみても、熟成でしかなし得ないこの味とこのバランス、美しく枯れた逸品です。

おつまみは、具体的には…
揚げ出し豆腐、切り干し大根煮、海老塩焼き、焼き鳥(レバー)、いわし丸干し、つぶ貝煮付け

とかでしょうか。
おつまみ例を見て頂いてわかるでしょうか…、なんかこう味濃くないけどクセのあるおつまみが…食べたくなる感じ😁

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① このお酒を造っているのはどんな酒蔵ですか?特徴も教えてください

返答: 山形県の出羽桜酒造さんです。以前、酒蔵ガイドとしてまとめた概略を引用してご紹介します。

「吟醸の出羽桜」として知られる、山形・天童の出羽桜酒造。

80年代「桜花吟醸酒」で吟醸酒ブームを切り開き、吟醸酒を“日常の美味しい酒”にした立役者。

自社精米・低温貯蔵・脱酸素装置…、品質への投資は惜しまず、今も着実な進歩を続ける質実剛健な酒蔵。

現在、当店では出羽桜酒造さんの商品を48種類取り扱っております。酒蔵のより詳しい説明や、こだわりが詰まった商品の概要やラインナップの紹介は、こちらの専用ページで詳しくご覧いただけます。
👉 [ 出羽桜酒造 の酒蔵ページはこちら ]

② 特定名称分類(純米・吟醸など)の捉え方について

質問:そのお酒の特定名称を見れば、ある程度の味の傾向はわかりますか?

返答:特定名称は、あくまで原料や精米歩合による分類ですので、いわゆる”当社比”のようなものと考えて下さい。「その蔵の商品の中」ではある程度の傾向は把握できます(純米は純米吟醸よりも旨味があり、純米大吟醸は透明感や高級感がある…など)。しかし一般的にお酒を選ぶ場合は、ひとつの酒蔵の商品ラインナップ内で選ぶことは少なく、複数の酒蔵のお酒の中から選ぶ場合は、それほど明確な指標にはなりません。仕込み水・酒米・酵母・酒母・温度経過…など、日本酒の味は無数の分岐によって左右されるので、特定名称は参考程度で把握されることをお勧めします。

③ スペック(数値)による味の予測について

質問:酒米、酵母、日本酒度などのスペックから、味を予測することはできますか?

返答:正確には予測できません。数値や原材料の種類はあくまで「点」に過ぎず、それらが複雑に絡み合って日本酒の風味を形成しています。例えば「〇〇米のお酒」を何種類か飲んで、どれも美味しかった場合でも、それは「〇〇米が優れた米だから」ではなく、「その米の特性を理解した造り手が、そのポテンシャルを引き出す造り(精米や吸水や温度管理…など)をした結果」だと思って下さい。

同じ米、同じ酵母、同じ数値でも、蔵の仕込み水や設備、造り手の技術や手のかけ方で驚くほど味は変わります。スペック表を見てお酒を選ぶ時、例えば「生酛」「純米」「〇〇米」「△△酵母」とあった場合は、「カテゴリ:時代劇」「演目:忠臣蔵」「主演〇〇」「助演△△」と書いてあるようなものです。もちろん監督さんはその酒蔵さんです。「どんな作品なのか楽しみだ」といったスタンスで楽しむことをお勧めします。

④ 醸造アルコールについて

質問:醸造アルコールが添加されているお酒は避けたほうがいいですか?悪酔いすると聞いたのですが…

返答:残念ならが「純米=善、アル添=悪」と考えている方が一定数いるのは事実ですが…、醸造アルコール添加はむしろ「キレ」や「香り」をデザインするための、高度な技術の一つであり、醸造アルコール→悪酔いと直結するものではありません。一般的に…、吟醸香(=高級エステル香)はアルコールにのみ溶けるので、アルコール添加をしたほうが香りを多く保ちやすいこと、また口当たりの滑らかさやキレが良くなるという点で使用されているものが多いので、もしかするとその「悪酔いする」と言っていた人が悪酔いしたのは…、飲みやすくて飲み過ぎてしまったのかもしれません。

⑤ 失敗しない「選び方」のコツ

質問:自分の好みに合うお酒を、どうやって見つければいいですか?

返答:御覧頂いた「酒逢店主のテイスティングレビュー」に記載のあるスペックを参考程度に見たうえで、どんな香りや口当たりなのかもサラッと確認して、特に「おすすめされているおつまみ」の傾向をチェックしてみてください。「〇〇のような香り」「〇〇な口当たり」といった感想は個人差も発生しますが、「このお酒、〇〇に合いそう」という感覚は、一番ズレが少ない共通感覚であると考え、必ず少なくとも数種類のおつまみ名を記載していますので、ご参考にして下さい。

⑥ 日本酒という「趣味」の楽しみ方

質問:自分にとって「正解の1本」をどう探せばいいですか?

返答:日本酒の「合う・合わない」は、その日の体調や疲れ具合、一緒に食べる料理、さらには一人で飲むか、誰と一緒に飲むか…でも変化します。また「自分の好みの方向」ですら、時間とともに変わっていくものです。正解を求めるよりも、「今の自分にはこれが心地よい」という一期一会の変化を楽しむ中で、無限のバリエーションに触れ、その探求のプロセス自体を楽しむのが、日本酒という趣味の醍醐味だと考えています。