このブログ記事は、地酒専門店「酒逢(さけおう)」が、入荷ごとに実際に開栓・試飲して記録しているテイスティングレビューです。商品ごとの香り、口当たり、旨み、余韻、飲み方、相性の良いおつまみを、購入前の判断材料としてできるだけ具体的に紹介しています。

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吟醸酒の創世記に辿り着いた、揺るぎなき伝統の味 | 満寿泉 大吟醸 寿、能登杜氏の技が息づく品格の極み

吟醸酒の創世記に辿り着いた、揺るぎなき伝統の味 | 満寿泉 大吟醸 寿、能登杜氏の技が息づく品格の極み

【定番酒・酒逢店主の味見ログ再投稿】

こちらの投稿は、当店が自信を持っておすすめする各酒蔵の「定番品」のテイスティングレビューを再構成・再投稿したものです。

大人気商品だからこそ定番化され、年間販売用に作るからこそ「この味でこの価格でいいの?」となりがちな定番酒ですが…、季節限定品とは異なり、常に安定したクオリティなので、わざわざ入荷のたびに味見やレビューはしておりません。

しかし2025年に通販サイト立ち上げた際に、改めてテイスティングした詳細を再投稿しますので、ぜひご参考になさって下さい。

※ブログ内の価格表記は投稿当時のものです。価格改定が行われている場合がございますので、最新の価格は必ずリンク先の通販ページにてご確認ください。


今回は、富山県・桝田酒造店が誇る大定番の高級酒「満寿泉 大吟醸 寿」のレビューをお届けします。

#満寿泉大吟醸寿
7260円/720ml 15400円/1800ml
(日本酒度・酸度:非公開 精米歩合 40% alc 17度)

*** 圧縮6行お酒紹介🍶 ***

① 関連ワード:満寿泉/ますいずみ/桝田酒造店/富山/大吟醸/火入
② 無理余理ひと言で →【圧倒される上質。品の良過ぎる香りと吟味のバランス】
③ 万人受け度  ★★★★★
④ ストーリー性 ★★★★★
⑤ 推奨飲み方:キンキン・常温
⑥ お勧めのアテ:寿司、赤貝刺身、海鮮鍋、和風おせち、生ゆば、すき焼

より詳細は以下の文章をご参照😁

*** 圧縮終わり ***

公式HPの記述は以下

”吟醸酒の創成期に4代目敬次郎、能登四天王と呼ばれた杜氏三盃幸一がたどり着いたお酒です。品が良くかろやかです。”

裏面ラベルの記載は以下

“吟醸酒の創世記に能登四天王と呼ばれた大杜氏「三盃幸一」と当蔵の四代目当主「桝田敬次郎」が試行錯誤して築き上げた「硬い蒸」で「ツキハゼ麹」を真面目に造り粕をたくさん出す。という基本を忠実に守って造り上げたお酒です。品の良い香りと吟味をお楽しみください。”

とのこと。

>粕をたくさん出す
吟醸造り→低温ゆっくり発酵→米溶けにくい→粕がたくさん→製造コストが上がるけど、コストの問題じゃない、良い酒を造るんだ!ってことですね👏

めっちゃ楽しみ😁

さて、お味は…
開栓時…「ポン!」と良い音。
色は無色透明、上立ち香も華やかさを予期させるものの…香り自体は控えめ。

口に含むと…、笑ってしまうくらいサラサラ。一切のひっかかりなく口中に広がる感じは重力を感じさせない。

香りは…、口に含んだ時点では控えめですが、少し空気を含ませると急にぐいっと華やかになります。
シャインマスカットのような青い香り、ライチのようなフレッシュな香り、和梨の果皮のような爽やかな香り…色々感じますが…、どれも派手じゃない。
どれも控えめに華やかで、出すぎない、絶妙なバランスが「古式ゆかしい高級酒だなぁ〜」といった感じ。

裏面ラベルの記載
>品の良い香りと吟味をお楽しみください
まさに、こういうことですね😁

温度が常温に近づくにつれて、サラサラ感がさらにヤバいことに。
これは…、「美味しくて飲みすぎちゃう」とかじゃなく、「ふっと気付いたら1本飲み干してた」まであり得るレベルで、止め時行方不明注意なお酒。

おつまみは、具体的には…
寿司、赤貝刺身、海鮮鍋、和風おせち、生ゆば、すき焼

とかでしょうか。
和食であれば全部OKなんですが…、強いて言うならこんな感じ。やっぱ高級酒にはお値段高めのおつまみになるの不思議ですね😁

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① このお酒を造っているのはどんな酒蔵ですか?特徴も教えてください

返答: 富山県の桝田酒造店さんです。以前、酒蔵ガイドとしてまとめた概略を引用してご紹介します。

明治26年創業。かつて北前船の寄港地として栄えた美食の港町、富山県・岩瀬に居を構える桝田酒造店。

能登杜氏四天王・故三盃幸一氏が築いた「吟醸の満寿泉」の技を礎に、食と酒が互いを高め合う「美味求眞」の哲学を深化。

「情報ではなく、味と対話して欲しい」との想いから、酒米や酵母など情報の多くを敢えて非公開。その一方、既存の枠にとらわれないエッジの効いたお酒も多く手掛ける。矜持と遊び心が響き合う銘醸蔵。

現在、当店では桝田酒造店さんの商品を27種類取り扱っております。酒蔵のより詳しい説明や、こだわりが詰まった商品の概要やラインナップの紹介は、こちらの専用ページで詳しくご覧いただけます。
👉 [ 桝田酒造店 の酒蔵ページはこちら ]

② 特定名称分類(純米・吟醸など)の捉え方について

質問:そのお酒の特定名称を見れば、ある程度の味の傾向はわかりますか?

返答:特定名称は、あくまで原料や精米歩合による分類ですので、いわゆる”当社比”のようなものと考えて下さい。「その蔵の商品の中」ではある程度の傾向は把握できます(純米は純米吟醸よりも旨味があり、純米大吟醸は透明感や高級感がある…など)。しかし一般的にお酒を選ぶ場合は、ひとつの酒蔵の商品ラインナップ内で選ぶことは少なく、複数の酒蔵のお酒の中から選ぶ場合は、それほど明確な指標にはなりません。仕込み水・酒米・酵母・酒母・温度経過…など、日本酒の味は無数の分岐によって左右されるので、特定名称は参考程度で把握されることをお勧めします。

③ スペック(数値)による味の予測について

質問:酒米、酵母、日本酒度などのスペックから、味を予測することはできますか?

返答:正確には予測できません。数値や原材料の種類はあくまで「点」に過ぎず、それらが複雑に絡み合って日本酒の風味を形成しています。例えば「〇〇米のお酒」を何種類か飲んで、どれも美味しかった場合でも、それは「〇〇米が優れた米だから」ではなく、「その米の特性を理解した造り手が、そのポテンシャルを引き出す造り(精米や吸水や温度管理…など)をした結果」だと思って下さい。

同じ米、同じ酵母、同じ数値でも、蔵の仕込み水や設備、造り手の技術や手のかけ方で驚くほど味は変わります。スペック表を見てお酒を選ぶ時、例えば「生酛」「純米」「〇〇米」「△△酵母」とあった場合は、「カテゴリ:時代劇」「演目:忠臣蔵」「主演〇〇」「助演△△」と書いてあるようなものです。もちろん監督さんはその酒蔵さんです。「どんな作品なのか楽しみだ」といったスタンスで楽しむことをお勧めします。

④ 醸造アルコールについて

質問:醸造アルコールが添加されているお酒は避けたほうがいいですか?悪酔いすると聞いたのですが…

返答:残念ならが「純米=善、アル添=悪」と考えている方が一定数いるのは事実ですが…、醸造アルコール添加はむしろ「キレ」や「香り」をデザインするための、高度な技術の一つであり、醸造アルコール→悪酔いと直結するものではありません。一般的に…、吟醸香(=高級エステル香)はアルコールにのみ溶けるので、アルコール添加をしたほうが香りを多く保ちやすいこと、また口当たりの滑らかさやキレが良くなるという点で使用されているものが多いので、もしかするとその「悪酔いする」と言っていた人が悪酔いしたのは…、飲みやすくて飲み過ぎてしまったのかもしれません。

⑤ 失敗しない「選び方」のコツ

質問:自分の好みに合うお酒を、どうやって見つければいいですか?

返答:御覧頂いた「酒逢店主のテイスティングレビュー」に記載のあるスペックを参考程度に見たうえで、どんな香りや口当たりなのかもサラッと確認して、特に「おすすめされているおつまみ」の傾向をチェックしてみてください。「〇〇のような香り」「〇〇な口当たり」といった感想は個人差も発生しますが、「このお酒、〇〇に合いそう」という感覚は、一番ズレが少ない共通感覚であると考え、必ず少なくとも数種類のおつまみ名を記載していますので、ご参考にして下さい。

⑥ 日本酒という「趣味」の楽しみ方

質問:自分にとって「正解の1本」をどう探せばいいですか?

返答:日本酒の「合う・合わない」は、その日の体調や疲れ具合、一緒に食べる料理、さらには一人で飲むか、誰と一緒に飲むか…でも変化します。また「自分の好みの方向」ですら、時間とともに変わっていくものです。正解を求めるよりも、「今の自分にはこれが心地よい」という一期一会の変化を楽しむ中で、無限のバリエーションに触れ、その探求のプロセス自体を楽しむのが、日本酒という趣味の醍醐味だと考えています。