① このお酒を造っているのはどんな酒蔵ですか?特徴も教えてください
返答: 福岡県の高橋商店さんです。以前、酒蔵ガイドとしてまとめた概略を引用してご紹介します。
享保2年(1717年)創業。福岡県八女市、白壁の町並みが残る歴史ある地で、300年以上にわたり酒造りを守り続けています。矢部川の清冽な水と八女の豊かな大地に恵まれ、土地の個性を映し出す実直なお酒を醸す老舗蔵です。
自社精米や、地元・福岡産の「山田錦」や「吟の里」へのこだわりなど、丁寧な仕事と地元愛に溢れる酒造り。主張しすぎない「優しい飲み口」と「綺麗な旨味」は、どんな和食とも自然に寄り添い、日々の食卓を豊かに彩ります。
国際的な品評会「IWC 2015」で「チャンピオン・サケ」を獲得するなど世界的な評価を確立しながらも、地元では「日常の晩酌酒」として長く親しまれています。高い品質を保ちながらも手が届きやすい価格設定は、ひたむきな技術の研鑽と、地元を大切にする蔵の姿勢から生まれる繁桝の矜持です。
現在、当店では高橋商店さんの商品を12種類取り扱っております。酒蔵のより詳しい説明や、こだわりが詰まった商品の概要やラインナップの紹介は、こちらの専用ページで詳しくご覧いただけます。
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② 特定名称分類(純米・吟醸など)の捉え方について
質問:そのお酒の特定名称を見れば、ある程度の味の傾向はわかりますか?
返答:特定名称は、あくまで原料や精米歩合による分類ですので、いわゆる”当社比”のようなものと考えて下さい。「その蔵の商品の中」ではある程度の傾向は把握できます(純米は純米吟醸よりも旨味があり、純米大吟醸は透明感や高級感がある…など)。しかし一般的にお酒を選ぶ場合は、ひとつの酒蔵の商品ラインナップ内で選ぶことは少なく、複数の酒蔵のお酒の中から選ぶ場合は、それほど明確な指標にはなりません。仕込み水・酒米・酵母・酒母・温度経過…など、日本酒の味は無数の分岐によって左右されるので、特定名称は参考程度で把握されることをお勧めします。
③ スペック(数値)による味の予測について
質問:酒米、酵母、日本酒度などのスペックから、味を予測することはできますか?
返答:正確には予測できません。数値や原材料の種類はあくまで「点」に過ぎず、それらが複雑に絡み合って日本酒の風味を形成しています。例えば「〇〇米のお酒」を何種類か飲んで、どれも美味しかった場合でも、それは「〇〇米が優れた米だから」ではなく、「その米の特性を理解した造り手が、そのポテンシャルを引き出す造り(精米や吸水や温度管理…など)をした結果」だと思って下さい。
同じ米、同じ酵母、同じ数値でも、蔵の仕込み水や設備、造り手の技術や手のかけ方で驚くほど味は変わります。スペック表を見てお酒を選ぶ時、例えば「生酛」「純米」「〇〇米」「△△酵母」とあった場合は、「カテゴリ:時代劇」「演目:忠臣蔵」「主演〇〇」「助演△△」と書いてあるようなものです。もちろん監督さんはその酒蔵さんです。「どんな作品なのか楽しみだ」といったスタンスで楽しむことをお勧めします。
④ 醸造アルコールについて
質問:醸造アルコールが添加されているお酒は避けたほうがいいですか?悪酔いすると聞いたのですが…
返答:残念ならが「純米=善、アル添=悪」と考えている方が一定数いるのは事実ですが…、醸造アルコール添加はむしろ「キレ」や「香り」をデザインするための、高度な技術の一つであり、醸造アルコール→悪酔いと直結するものではありません。一般的に…、吟醸香(=高級エステル香)はアルコールにのみ溶けるので、アルコール添加をしたほうが香りを多く保ちやすいこと、また口当たりの滑らかさやキレが良くなるという点で使用されているものが多いので、もしかするとその「悪酔いする」と言っていた人が悪酔いしたのは…、飲みやすくて飲み過ぎてしまったのかもしれません。
⑤ 失敗しない「選び方」のコツ
質問:自分の好みに合うお酒を、どうやって見つければいいですか?
返答:御覧頂いた「酒逢店主のテイスティングレビュー」に記載のあるスペックを参考程度に見たうえで、どんな香りや口当たりなのかもサラッと確認して、特に「おすすめされているおつまみ」の傾向をチェックしてみてください。「〇〇のような香り」「〇〇な口当たり」といった感想は個人差も発生しますが、「このお酒、〇〇に合いそう」という感覚は、一番ズレが少ない共通感覚であると考え、必ず少なくとも数種類のおつまみ名を記載していますので、ご参考にして下さい。
⑥ 日本酒という「趣味」の楽しみ方
質問:自分にとって「正解の1本」をどう探せばいいですか?
返答:日本酒の「合う・合わない」は、その日の体調や疲れ具合、一緒に食べる料理、さらには一人で飲むか、誰と一緒に飲むか…でも変化します。また「自分の好みの方向」ですら、時間とともに変わっていくものです。正解を求めるよりも、「今の自分にはこれが心地よい」という一期一会の変化を楽しむ中で、無限のバリエーションに触れ、その探求のプロセス自体を楽しむのが、日本酒という趣味の醍醐味だと考えています。
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