地酒専門店「酒逢」の店主が、入荷ごとに実際に開栓・試飲して記録しているテイスティングレビューの一覧です。

各商品ごとの具体的な香り、口当たり、旨み、余韻、おすすめの飲み方(温度帯)から、相性の良いおつまみ(ペアリング)まで、ご購入前の安心な判断材料としていただけるよう、できるだけ詳しくご紹介しています。あなたにぴったりの最高の1本を選ぶ参考に、ぜひご活用ください。

店主の味見ログ

ラベルと味のギャップに驚く | 国権 俺の出番、つるつる柔らかな口当たりと潔いキレ

2026年05月06日

ラベルと味のギャップに驚く | 国権 俺の出番、つるつる柔らかな口当たりと潔いキレ

福島・国権酒造の異色作「俺の出番」を試飲。強烈なインパクトのラベルとは裏腹に、軟水仕込み特有の柔らかな口当たりと、喉越しで「じわり」と感じる辛口の対比が絶妙です。80%精米を感じさせないクリアな質感と、何杯でもいける「ヤバい飲み心地」を詳しく解説します。

和食全般に寄り添う守備範囲 | 国権 夢の香、焼き鳥レバーや生うにを惹き立てる名脇役

2026年05月06日

和食全般に寄り添う守備範囲 | 国権 夢の香、焼き鳥レバーや生うにを惹き立てる名脇役

福島・国権酒造が地元の酒米「夢の香」で醸す特別純米を試飲。超軟水仕込みによる「ふわふわ・つるつる」とした極めて滑らかな口当たりと、熟した柑橘のような奥行きのある香りが魅力です。福島の厳しい環境を希望に変えてきた酒米の物語と共に、その優れた品質を詳しく解説します。

世界が認めた、やめどき行方不明の旨さ | 出羽桜 純米 出羽の里、1282銘柄の頂点に輝いた快挙の一本

2026年05月06日

世界が認めた、やめどき行方不明の旨さ | 出羽桜 純米 出羽の里、1282銘柄の頂点に輝いた快挙の一本

山形・出羽桜酒造の「出羽の里」を試飲。大吟醸が並ぶ中、純米酒として世界一の「チャンピオン・サケ」を受賞した伝説的な一本です。時代を超えて愛される「大味必淡」のコンセプト通り、程よい淡さと滑らかな旨味が調和した、世界が認めた味わいを詳しく解説します。

生酒の歴史を語るうえで欠かせない銘柄 | 出羽桜 桜花吟醸 本生、市販生酒のパイオニアが放つ底力

2026年05月06日

生酒の歴史を語るうえで欠かせない銘柄 | 出羽桜 桜花吟醸 本生、市販生酒のパイオニアが放つ底力

山形・出羽桜酒造の歴史的傑作「桜花吟醸」の生酒バージョンを試飲。火入れとは一味違う、フレッシュで元気な「落ち着いていない」フレッシュさが魅力です。かつての吟醸酒ブームの火付け役となった、時代を切り拓く一杯の衝撃を詳しく解説します。

「さらり」と「とろり」の黄金比 | 出羽桜 純米大吟醸 雪女神 四割八分、バナナと洋梨が織りなす秀逸なバランス

2026年05月06日

「さらり」と「とろり」の黄金比 | 出羽桜 純米大吟醸 雪女神 四割八分、バナナと洋梨が織りなす秀逸なバランス

口の中で綺麗に滑らかに広がる、極めてスムーズな質感。バナナやカスタードクリームを思わせる香りの奥に、洋梨のような高級感が隠れています。喉を通した後に心地よく響く、わずかな酸の「チリチリ感」と香りの余韻の魅力を綴ります。

米・麹・酵母・水、すべてが山形産 | 出羽桜 出羽燦々 誕生記念 火入、シルクのように滑らかな究極の「地酒」

2026年05月06日

米・麹・酵母・水、すべてが山形産 | 出羽桜 出羽燦々 誕生記念 火入、シルクのように滑らかな究極の「地酒」

山形・出羽桜酒造が酒米「出羽燦々」の誕生を祝して醸した一本を試飲。米から麹、酵母まで山形産にこだわり、青リンゴのようなジューシーな香りと上品な酸を実現しています。飲み疲れしない優しくクリアな味わいの正体を詳しく解説します。

牛すじ煮込みやメンチカツと共に | 出羽桜 一耕、濃いめの味に寄り添う「米推し」の逸品

2026年05月06日

牛すじ煮込みやメンチカツと共に | 出羽桜 一耕、濃いめの味に寄り添う「米推し」の逸品

メンチカツや牛すじ煮込み、いわしの梅煮など、しっかりとした味付けの料理と抜群の相性を誇ります。穏やかな香りの中に芯のある旨味が同居し、食卓のメインディッシュを力強く、かつ優しく引き立てます。日々の晩酌を豊かに彩る、コスパ最強の特別純米酒の魅力を詳しく綴ります。

山形愛が凝縮された「艶(つや)」のある味 | 出羽桜 純米吟醸 つや姫、日本一を目指す"食米"で醸す酒

2026年05月06日

山形愛が凝縮された「艶(つや)」のある味 | 出羽桜 純米吟醸 つや姫、日本一を目指す"食米"で醸す酒

山形・出羽桜酒造がブランド米「つや姫」と山形酵母で醸した純米吟醸を試飲。10万種類から厳選されたお米の魅力を、上品な甘みと軽快なキレで見事に表現しています。地元・山形への愛が詰まった、クリアで柔らかな味わいの真髄を詳しく解説します。

日本酒の歴史を塗り替えた金字塔 | 出羽桜 桜花吟醸酒、吟醸ブームを切り拓いた不動の大看板

2026年05月06日

日本酒の歴史を塗り替えた金字塔 | 出羽桜 桜花吟醸酒、吟醸ブームを切り拓いた不動の大看板

山形・出羽桜酒造の歴史的傑作「桜花吟醸酒」を試飲。1980年の発売以来、日本に吟醸酒を普及させた火付け役として知られ、英国最古のワイン商BB&R社にも採用された実力派です。フルーティーな香りと爽快な味わいが織りなす、お値段以上の感動を詳しく解説します。

南部美人のど真ん中、ここにあり🎯 | 純米吟醸(緑ラベル)、エレガントで綺麗な「蔵の主力」

2026年05月06日

南部美人のど真ん中、ここにあり🎯 | 純米吟醸(緑ラベル)、エレガントで綺麗な「蔵の主力」

岩手・南部美人の看板商品「純米吟醸」を試飲。心地よい吟醸香とお米の甘みがほのかに広がる、優しく綺麗で上品な一杯です。キレの良さも兼ね備えた、まさにエレガントな南部美人の王道を行く味わいを詳しく解説します。

出羽桜が誇る「美しい熟成」の極致 | 大吟醸 雪漫々、風格漂う大看板の円熟味

2026年05月06日

出羽桜が誇る「美しい熟成」の極致 | 大吟醸 雪漫々、風格漂う大看板の円熟味

山形・出羽桜酒造の「雪漫々」を試飲。厳しい基準を満たした大吟醸を低温でじっくり熟成させることで、フルーティーな香りを残しつつ、驚くほど角の取れた円熟の味わいを実現しています。内に秘めた華やかさと、素晴らしいまとまりの逸品を詳しく解説します。

軽快ながら芯のある、実力派純米酒 | 一乃谷 純、驚きの良心的価格で愉しむ福井の美酒

2026年05月06日

軽快ながら芯のある、実力派純米酒 | 一乃谷 純、驚きの良心的価格で愉しむ福井の美酒

福井・宇野酒造場の「一乃谷 純」を試飲。名水百選「お清水(おしょうず)」を仕込み水に使用し、非常に綺麗なタッチと「絹のように」滑らかな口当たりを実現しています。軽快な飲み心地の中に純米酒らしい芯の強さを秘めた、知る人ぞ知るコストパフォーマンス抜群の一本を詳しく解説します。

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🍶 日本酒の選び方・楽しみ方についてのよくある質問(クリックで展開)

① 特定名称分類(純米・吟醸など)の捉え方について

質問:そのお酒の特定名称を見れば、ある程度の味の傾向はわかりますか?

返答:特定名称は、あくまで原料や精米歩合による分類ですので、いわゆる”当社比”のようなものと考えて下さい。「その蔵の商品の中」ではある程度の傾向は把握できます(純米は純米吟醸よりも旨味があり、純米大吟醸は透明感や高級感がある…など)。しかし一般的にお酒を選ぶ場合は、ひとつの酒蔵の商品ラインナップ内で選ぶことは少なく、複数の酒蔵のラインナップの中からお酒を選ぶ場合は、それほど明確な指標にはなりません。仕込み水・酒米・酵母・酒母・温度経過…など、日本酒の味は無数の分岐によって左右されるので、特定名称は参考程度で把握されることをお勧めします。

② スペック(数値)による味の予測について

質問:酒米、酵母、日本酒度などのスペックから、味を予測することはできますか?

返答:正確には予測できません。数値や原材料の種類はあくまで「点」に過ぎず、それらが複雑に絡み合って日本酒の風味を形成しています。例えば「〇〇米のお酒」を何種類か飲んで、どれも美味しかった場合でも、それは「〇〇米が優れた米だから」ではなく、「その米の特性を理解した造り手が、そのポテンシャルを引き出す造り(精米や吸水や温度管理…など)をした結果」だと思って下さい。

同じ米、同じ酵母、同じ数値でも、蔵の仕込み水や設備、造り手の技術や手のかけ方で驚くほど味は変わります。スペック表を見てお酒を選ぶ時、例えば「生酛」「純米」「〇〇米」「△△酵母」とあった場合は、「カテゴリ:時代劇」「演目:忠臣蔵」「主演〇〇」「助演△△」と書いてあるようなものです。もちろん監督さんはその酒蔵さんです。「どんな作品なのか楽しみだ」といったスタンスで楽しむことをお勧めします。

③ 醸造アルコールについて

質問:醸造アルコールが添加されているお酒は避けたほうがいいですか?悪酔いすると聞いたのですが…

返答:残念ならが「純米=善、アル添=悪」と考えている方が一定数いるのは事実ですが…、醸造アルコール添加はむしろ「キレ」や「香り」をデザインするための、高度な技術の一つであり、醸造アルコール→悪酔いと直結するものではありません。一般的に…、吟醸香(=高級エステル香)はアルコールにのみ溶けるので、アルコール添加をしたほうが香りを多く保ちやすいこと、また口当たりの滑らかさやキレが良くなるという点で使用されているものが多いので、もしかするとその「悪酔いする」と言っていた人が悪酔いしたのは…、飲みやすくて飲み過ぎてしまったのかもしれません。

④ 失敗しない「選び方」のコツ

質問:自分の好みに合うお酒を、どうやって見つければいいですか?

返答:御覧頂いた「酒逢店主のテイスティングレビュー」に記載のあるスペックを参考程度に見たうえで、どんな香りや口当たりなのかもサラッと確認して、特に「おすすめされているおつまみ」の傾向をチェックしてみてください。「〇〇のような香り」「〇〇な口当たり」といった感想は個人差も発生しますが、「このお酒、〇〇に合いそう」という感覚は、一番ズレが少ない共通感覚であると考え、必ず少なくとも数種類のおつまみ名を記載していますので、ご参考にして下さい。

⑤ 日本酒という「趣味」の楽しみ方

質問:自分にとっての「正解の1本」をどう探せばいいですか?

返答:日本酒の「合う・合わない」は、その日の体調や疲れ具合、一緒に食べる料理、さらには一人で飲むか、誰と一緒に飲むか…でも変化します。また「自分の好みの方向」ですら、時間とともに変わっていくものです。正解を求めるよりも、「今の自分にはこれが心地よい」という一期一会の変化を楽しむ中で、無限のバリエーションに触れ、その探求のプロセス自体を楽しむのが、日本酒という趣味の醍醐味だと考えています。